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用途別地域の規制

「用途地域」とは、さまざまな種類の建築物が無秩序に乱立することを防ぎ、地域ごとに合理的な立地規制、用途規制を行うためのものです。これによって、住宅地の中に周囲の環境を一変させるような工場や風俗営業店などがつくられることなく、一定の生活環境が守られるのです。用途地域は、都市計画法によって

の12種類が定められています。
このうち、住宅を建てられないのは「工業専用地域」だけです。他の11種の地域ならば、一戸建て住宅でもマンションでも建築は可能です。ただし、実際に住居してみるときの環境は全く違いますので、それぞれの特徴をまとめてみましょう。

第一種低層住居専用地域

一般の住宅のほか、小規模な兼用住宅(店舗・事務所など)、小・中学校、診療所などを建てることができます。容積率の制限や高さ制限などが他の用途地域よりも厳しく、高い建物が建たないため、住宅地としての環境は最も優れているといえます。マンションが建つこともありますが、3階建て以下の低層マンションが中心です。ただし、一定規模以上の店舗や病院、コンビニエンスストアなどが建てられないため、日常のちょっとした買い物には不便なこともあります。

第二種低層住居専用地域

第一種低層住居専用地域に建てられる用途に加えて、150平方メートルまでの規模の店舗や飲食店などが認められる地域です。第一種に比べてやや利便性は高まりますが、実際に指定されている地域はごくわずかです。

第一種中高層住居専用地域

低層住居専用地域に建てられる用途に加え、病院や大学、500平方メートルまでの一定の店舗などが認められます。容積率などの制限が緩くなるため、都市部などでは3階建て以上のマンション・アパートが多く建てられる地域です。

第二種中高層住居専用地域

第一種中高層住居専用地域に建てられる用途に加え、1,500平方メートルまで(2階以下)の店舗や事務所などが認められます。ある程度の住環境を維持しつつ、日常生活の利便性が高まる地域です。

第一種住居地域

3,000平方メートルまでの店舗や事務所、ホテル・旅館などのほか、50平方メートル以下のごく小規模な工場などを建てることができます。しかし、あくまで住居主体の地域です。指定されている面積が最も広く、大規模な高層マンションが見られるのもこの地域です。

第二種住居地域

住居地域ですが、10,000平方メートルまでの店舗や事務所などに加え、パチンコ店やカラオケボックスなどの建築も認められる地域です。郊外の駅前や幹線道路沿いなどに多く指定され、アパートやマンションも多く建てられています。

準住居地域

これまでの住居系の地域では最も規制が緩く、営業用倉庫や小規模な自動車修理工場、劇場、映画館などの建築も認められる地域です。実際に指定されているところはごくわずかです。

近隣商業地域

日常の買い物をするための店舗やスーパーが多く建っています。商店街が造られているケースも多く、ややにぎやかな環境です。日常生活の利便性は高くなりますが、150平方メートルまでの工場なども立地できる地域です。

商業地域

市街地の中心部やターミナル駅の廻りなどに指定され、多くのビルが建ち並んでいる地域です。一定規模以上の工場を除き、風俗営業店などほとんどの用途の建築物が建てられます。周辺に比べて地価が高いため、一戸建て住宅が建てられることは少ないのですが、延べ床面積の規定がなく、容積率の限度が高いため中高層マンションや20階建て以上の超高層マンションも多く建ちます。基本的に住環境はそれほど重要視されていない地域ですので、日影規制など日照権を守る規定は適用されません。

準工業地域

商業地域と並び、用途の幅が広く危険性・環境悪化のおそれが大きい工場などを除いて、ほとんどの用途の建築物を建てることができます。

工業地域

学校や病院、ホテル、映画館などが建てられない代わりに、どのような工場でも建てることができます。住宅も建てることはできますが、環境を悪化させる工場や危険性の高い施設も建てられるため、周辺環境には十分な注意が必要です。商業地域と同じく、日影規制などは適用されません。

工業専用地域

唯一、住宅を建てることができない用途地域です。


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